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Moty'sの開発現場から

「どうやって良い潤滑油をつくりあげるのですか?」と、ご質問をうけることがあります。

Moty's 潤滑剤を使う理由はいろいろあります。機械がとにかく無事に回ってくれて、摩擦部分に損傷が生じないというのが基本です。摩擦部分の「表面損傷」を避け、あるいは最小限にするというのが、潤滑技術の第一歩というわけです。

流体として潤滑油が摩擦面の間に十分介在しているようにすれば、摩擦面は負荷がかかっても接触することなく、滑ることができます。油圧ポンプで圧力をかけてやればよい。潤滑法としては理想的な方法です。しかし、機械の摩擦部分や回転部分に配管をしたり、油圧ポンプをつけたりしなければならないので、機械そのものが複雑になり、全ての部分に対応するのには不向きです。

 幸い、流体をはさんだ固体表面が相対運動をすれば、流体の中に圧力が発生することがわかっています。飛行機がある速度で空気中を走れば、翼に浮力がかかり浮き上がるというのと同じ原理です。この相対運動による発生した圧力を動圧といい、ほとんどの機械がこれを考慮して設計されています。
潤滑条件を考える時、相対する摩擦面の速度、流体の粘性、そこにかかる負荷(荷重)が問題になります。速度が十分に速く、流体の粘性が十分に高ければ、流体の中に荷重を支える十分な圧力が発生します。私たちが潤滑油を選ぶときに、「適正粘度」ということをやかましくいうのはこのためです。

 しかし、機械は、停止することもあります。自動車エンジンのように速度がさまざまに変化する場合もあります。潤滑油の粘度は温度によっても変わります。摩擦面にかかる負荷も、変動します。摩擦面が接触することは実用上避けられないことです。
摩擦面の表面損傷をできるだけ小さいものにし、実用上支障ないようにすることを考えなければなりません。とうぜん潤滑油の機能だけでなく、材料の側からの検討も同時にされなければならないところです。また、機械の形状、相対速度などの設計条件からの検討もされなければなりません。

 こうした摩擦面の直接接触状態においてはとくに、表面における潤滑油の吸着分子膜が、接触面にかかる負荷をどれだけ支えられるかが潤滑油の性能差になってきます。
吸着分子がほどよい溶解度をもって存在していれば、潤滑に有効な吸着膜の形成は期待できます。吸着することにより、条件によっては強固な極圧膜を形成したりします。また、伝達効率を上げる目的での摩擦面にあっては、敢えて滑りを抑える境界面も作らなくてはなりません。

Moty's 潤滑油の添加剤は、長い歴史のなかで試行錯誤により見いだされ、実に巧妙なものも作られています。こういう添加剤はもちろん石油留分を基油とした前提で開発されたもので、溶液論的には、複雑な混合物系の溶媒を対象としております。
最近では、地球環境保護の観点から機械の省エネルギー、小型化が図られ、潤滑油に対しては低粘度化、耐熱対策が要求されてきています。
この傾向は、摩擦面がより接触しやすい状況になってきます。また耐熱対策も考慮すると、石油留分を基油とした潤滑油だけでなく、合成基油も使うような環境下になってきています。
合成油は組成が単一的ですから、溶解性も石油系のものとはかなり異なってきます。合成油基油は種類が異なれば、溶媒としての性質もそれぞれに大きく異なるのが特徴です。それらに加える添加剤もそれぞれに工夫を凝らさなければならないわけです。

 トライボロジーの長い歴史の中で蓄積された先人達の膨大な知見も参考にさせていただき、私達は求められている課題に対し、それを解決するには何が必要なのか、技術的観点からさまざまなデータを再度見直し、研究開発を進めております。
潤滑剤の設計にあたっては、このように機械の設計思想、採用されている材料との適合性を考えていかなくてはならないわけです。潤滑剤(LUBRICANT)、機械設計(DESIGN)、材料(MATERIAL)のすべてが適合してこそ、すばらしい機械性能が発揮されるわけです。

 Moty'sは歴史を引き継いだ若い技術集団です。In-situ Observation、現場が語る。常に潤滑の現場に入り、その現況を知り、現況に合った潤滑剤の提供を旨としております。

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